良いコンテンツは次の物語を生む
最近僕の中で話題沸騰中の動画が1つあります。
宮崎県日向市のプロモーション動画ですね。見た方も多いのではないでしょうか。
家でネットサーフィンをしていたオタクが、ふとしたきっかけで海に出会い、サーフィンの師匠にも出会い、サーフィンを始める。3ヶ月後に今までとは違う自分に気づく。
というのが、動画のストーリーです。
この動画、まだ見てない人がいたら是非、見てもらいたいんですけど、控えめに言って、泣いた。
人の成長への感動であり、ここまで変われるんだな、ということへの感動でもあるのですが、なぜここまで僕の心を強く揺さぶったかというと、僕が泳げないからです。
僕のコンプレックスの1つである泳げない、という部分に猛烈に刺さりました。(ちなみにもう1つのコンプレックスは指が短いことです。こちらの方が職業的にダメージがでかい。)
さらに刺さった理由としては僕もこの動画の主人公のように動き出そうとしているからです。
セブ島にはオスロブというジンベエザメと一緒に泳げる素晴らしい場所があります。せっかくセブにいるのですから、ジンベエザメと一緒に泳ぎたいじゃないですか。
YouTuberへの第一歩としてGoProも買ったので、ライフジャケットなしの、できることならばかっこいい絵がほしいんですよね。
練習しなきゃなぁ、でも、水怖いし、めんどくさいなぁ、と思っていた時に見たのが上記の動画です。
そして、その翌日、先週の土曜日ですが、僕はプールに向かっていました。
幸いサウスピークのプレミアム校にはプールがあったので、そちらのプールを使って練習させてもらうことにしました。
そこで、僕の泳ぎの習得への情熱にさらに火をつける出来事が起こります。これがいわゆる引きつけの法則というやつでしょうか。本気で何かを求めた時には宇宙が手を差し伸べてくれるように思える瞬間がたまにありますよね。
その出来事が何かというと、僕の水泳の師匠との出会いです。
彼はプレミアム校の生徒の一人なのですが、僕が周りの生徒に笑われたり、スタッフのAkiさんのやや生ぬるいながらも応援してくれる眼差しにさらされつつ練習しているところに現れ、アドバイスをくれました。
彼曰く、自身も20歳まで泳ぐことができなかったようです。
最初はプールサイドから色々とアドバイスをくれるだけだったのですが、業を煮やしたのか、”一緒に泳いだ方がいいわ”と言ってくださり、水着に着替えて来てくれました。
(ちなみに彼は僕が来る前にプールですでに泳いでいて、ちょうど引き上げたところだったそうです。後ほどAkiさんから聞きました。)
その後日が暮れるまで、しっかりと指導していただき、最初とは見違えるような状態になりました。
ちゃんと水の中で進むと苦しくなくて、楽しいんですね。
その翌日もプールで練習しました。全然できていなかった平泳ぎのキックが少しできるようになりました。(具体的には足だけでは進めなかったのが、進めるようになりました。)
この場を借りてですが、本当にありがとうございます。
おそらくこれをきっかけに泳げるようになれば、この恩は一生忘れないと思います。
よく、この恩は一生忘れません、というセリフは陳腐な台詞として聞かれることが多いと思いますが、本当に一生忘れないと思います。今回努力をしても泳ぐことを習得できない場合でもこの恩は5年くらはまず忘れないと思います。
他の人が笑う中、彼も20歳まで泳げなかったということで、深い部分で繋がるところがあったのかな、と勝手に思っています。
今回の件を経て思ったのは、よいコンテンツは次の物語すら内包してる、ということです。
宮崎県市のこのPR動画はそれだけでももちろん素晴らしい作品で面白くもあるし、こういう街って住んだら楽しいだろうなぁ、という気持ちに僕らをしてくれます。
ただ、この動画の影響はそれだけにはとどまらず、動画を見た瞬間からある人の、それなりの数の人の心の中では、また新しいストーリーが始まっています。そして、その物語の主人公はその動画を見た人自身でしょう。
ちょうど僕が動画を見て、自分の泳げないことに対して正面から向き合い、努力をしようと考えるきっかけとなったように、多くの人にとってこの動画は何かきっかけを与える力があるのではないかと思います。
他にも、この動画をきっかけとして気付かされたことは多いのですが、それに関してはまた今度。
ばおばお〜(フィリピンで流行っている挨拶)